ピクチャーポーズのいくつかの例

１．レフトウイスク
２．コントラチェック
３．オーバースウェイ
４．スローアウェイ オーバースウェイ
５．ホバーコルテ（ハイホバー）
６．セイムフットランジ
７．ライトランジ
８．ヒンジライン

　その他に、エックスライン（ナチュラルヒンジ）、ドロップオーバースウェイ、ドロップキック、アティチュード、エロスラインなどが見られます。

レフトウイスクの３つのタイプを紹介します。

レフトウイスクは左足の後に右足を交差するのが特徴的です。

第１拍目目に交差するタイプと、第３拍目に交差するタイプがあります。
第３拍目の交差の場合、PP から、つまり、右足前進からステップされる場合と、
クローズドポジションから、つまり、右足後退からステップされる場合との
２種類があり、合わせて、３つのタイプ があります。

タイプ１：１拍目に左足後に右足を交差する場合のルーチン例

1-1. ターニングロック、レフトウイスク & サイドチェンジ、コントラチェック
　 ：1&23 123 123

タイプ２：３拍目に左足を右足後に交差：PPから右足前進のレフトウイスク

2-1. ウィスク、レフトウイスク、スタンディングスピン
　 ：123 123 12&3

2-2. アウトサイドチェンジ ending in PP：レフトウイスク、それに続けて、
　　 スウェイチェンジ、セームフットランジ： 123 123 123 123

タイプ３：３拍目に左足を右足後に交差：右足後退からのレフトウイスク

3-1. リバースターンの３歩から、レフトウイスク へ ：123 123

3-2. クィックオープンリバースから、レフトウイスク へ：12&3  123

3-3. タンブルターンから、レフトウイスク へ： 12&3 123

　タイプ３の場合のレフトウイスクに続くステップは、タイプ２の場合と同様に、スタンディングスピン（ツイスト・エンディング）から左足後退のバックウイスクやアウトサイドスピンなどへ、 また、サイドチェンジなどのスウェイチェンジをしてからセイムフットランジやコントラチェックへ、などがあります。

　コントラチェックは、通称『ボルテク』には、タンゴのステップに S&S で掲載されていますが、ワルツでは、１で上体の左回転、２で上体の戻しで右回転、３で PP に開きます。スウェイチェンジの顕著なステップの一つです。

2-1. コントラチェックの前のステップ（左足前進ができる多くのステップ）

レフトウイスクからサイドチェンジ、リバースターンの456、
ダブルリバーススピン、FAリバース & スリップピボット、
右足からのクローズドチェンジ、ヘジテーションチェンジ、
クローズドウイング、アウトサイドチェンジロック、
アウトサイドスウィブル、リバースピボットなど。

2-2. コントラチェックに続くステップ（PP から右足前進する多くのステップ）

シャッセ from PP、サイドロック to the Left、
オープンナチュラルターン、FAナチュラルターン、
ウイーブ from PP、ナチュラルウイーブ、ランニングウイーブ、
レフトウイスク、クイックオープンリバースなど。

2-3. コントラチェックを含むルーチン例

リバースターンの456、コントラチェック、ウイーブ from PP
：123 123 123456

ターニングロック、レフトウィスク、コントラチェック、シャッセ from PP
：1&23 123 123 12&3

FAリバース ＆ スリップピボット、ダブルリバーススピン、コントラチェック、
オープンナチュラルターン、バックウィスク
：1&23 12&3 123 123 123
（『王者のステップ』中級ルーチン２より）

　オーバースウェイも、通称『ボルテク』には、タンゴのステップに QQSS で掲載されています。タンゴでは、キレのあるステップとして、ワルツでは、静かなピクチャーポーズの感があります。これに対して、回転を伴うスロ−アウェイオーバースウェイは、優雅でダイナミックなワルツらしさを見せてくれます。ワルツの「オーバースウェイ」と「スロ−アウェイオーバースウェイ」は、名称は似ていますが、別のピクチャーステップと見る方が自然のように思われます。
　オーバースウェイは、左ヒザをゆるめて右にスウェイする、名前の通り、スウェイチェンジの顕著なステップの一つです。

3-1. オーバースウェイの前のステップ例

ティプルシャッセ、ターニングロック to ダブルクロス、
クイックオープンリバース、（ハイ）テレスピン、ランニングシャッセ

3-2. オーバースウェイに続くステップ例

カーブドシャッセ、ホバー to PP、
「オーバースウェイ」に「ホバー to PP」を含める見方では、
PPから右足前進する多くのステップへ。

3-3. オーバースウェイを含むルーチン例

プログレシブシャッセ、ティプルシャッセ、オーバースウェイ、
カーブドシャッセ into Chair
：12&3 12&3 123 12&3 1
（NHK『レッツダンス �V』より）

ターニングロック to ダブルクロス &オーバースウェイ、ホバー to PP
：1&23 123 456 123
（NHK『モダン専科』より）

「アウトサイドチェンジ、バックチェック、ナチュラルピボット」の３歩から
ランニングシャッセ、オーバースウェイ
：123 12&3 123 456
（『ヒルトンメソッド』より）

シャッセ from PP、クイックオープンリバース、オーバースウェイ
：12&3 1&23 123
（『王者のステップ』中級ルーチン１より）

ナチュラルランニングウィーブ、サイドクロス：1&23 456（右足後に交差）
バウンスフォーラウェイ：1&23（LRLR）
シンコペーティドオーバースウェイ、ポバー to PP：1&23 456 123
（『王者のステップ』中級ルーチン３より）

X ライン、ハイテレスピン、オーバースウェイ
：123 456 123 456
（ミルコの『ラインフィガー』より）

　スローアウェイオーバースウェイは、ワルツのピクチャーポーズの中で最も華麗なものと思われます。回転を伴い、優雅さとダイナミックさを見せてくれます。ワルツの「オーバースウェイ」と「スロ−アウェイオーバースウェイ」は、名称は似ていますが、別のピクチャーステップと見た方が自然かと思われます。

4.1. スローアウェイオーバースウェイの前のステップ例

ダブルリバーススピン、FAリバース & スリップピボット
ティプルシャッセ to Left（シャッセロール）、タンブルターン、
テレスピン、コントラチェック、

4.2. スローアウェイオーバースウェイに続くステップ例

「ホバー to PP」が多い。また、「スローアウェイオーバースウェイ」に
「ホバー to PP」を含める見方では、PPから右足前進する多くのステップへ。

4.3. スローアウェイオーバースウェイを含むルーチン例

ウィング、ダブルリバーススピン、スローアウェイオーバースウェイ、
ホバー to PP & シャッセ from PP
：123 12&3 123 456 123 12&3
（NHK『モダン専科』より）

ランニングウイーブ、ティプルシャッセ to Left 、
スローアウェイオーバースウェイ、ホバー to PP
：12&3 12&3 123 456 123
（NHK ジョンウッド『レッツダンス�W』より）

コントラチェック、スローアウェイオーバースウェイ
：123 123 456
（ミルコの『ラインフィガー』より）

クイックオープンリバース、タンブルターン：1&23 1&23
スローアウェイオーバースウェイ、ホバー to PP：123 456 123
（ミルコの『王者のステップ』上級ルーチン１より）

インバーテッドヒンジ、テレマーク、スローアウェイオーバースウェイ、
ホバー to PP、オープンナチュラルターン、ティプルシャッセ to R
：&1&23 456 123 123 12&3
（ミルコの『王者のステップ』上級ルーチン２より）

　ホバーコルテというステップの一部分を切り取ったピクチャーポーズをハイホバーと思っていました。オーバースウェイの背伸び版というイメージで捉えていました。今でもこのあたりの定義に対しては、よくわかりません。
　さて、ここでは、現時点では、同じ意味と解して、そのピクチャーポーズの前後のステップについて記述します。


5-1. ホバーコルテの前のステップ例

リバースターンの123、クイックオープンリバース、

5-2. ホバーコルテの後に続くステップ例

バックウイスク、バックロック、セームフットランジ、

5.3. ホバーコルテ（ハイホバー）を含むルーチン例

シャッセfrom PP、クィックオープンリバース、ホバーコルテ、
バックウィスク、シャッセ from PP
：12&3 12&3 123 456 123 12&3
（ミルコの『チャオ イターリア』より）

ダブルリバーススピン、リバースターンの123、ホバーコルテの５歩、
アウトサイドスピン（6&1）、バックウイスク（23)
：12&3 123 123 45 6&1 23
（『ヒルトンメソッド』より）

クィックオープンリバース、ホバーコルテ（ハイホバー）、セイムフットランジ
タイプ of オープンテレマーク
：12&3 123 456 123 123(1&23)；（）は女性のカウント
（NHK『モダン専科』より）

オープンテレマ−ク、シンコペーティドヘジテーションクロス、ホバーコルテ、
シャッセ to R、アウトサイドチェンジ
：123 12&3 123 456 12&3 123
（ミルコの『王者のステップ』中級ルーチン１より）
　ここで、シンコペーティドヘジテーションクロス は、フォワードロック、
あるいは、「サイドロック to the Left」とも呼ばれたりします。

　ランジ（Lunge）は、フェンシングの「突き」の意味ですが、セイムフットランジを理解するのは難しいです。ライトランジ、レフトランジ、ヒンジとインバーティッドヒンジ、そして、セイムフットランジというように、これら５つの違いを理解するとよさそうです。

6-1. セイムフットランジの前のステップ例

ホバーコルテ、ホバーコルテからアウトサイドスピン
レフトウイスクから スウェイチェンジ、あるいは、ツイストターン

6-2. セイムフットランジの後に続くステップ例

タイプ of オープンテレマーク、リバーススピンピボット

6-3. セイムフットランジを含むルーチン例

クィックオープンリバース、ホバーコルテ（ハイホバー）、
セイムフットランジ、タイプ of オープンテレマーク
：12 &3 123 456 123 123(1&23)
；（）は女性のカウント（NHK『モダン専科』より）

レフトウイスク、ツイストターン、セイムフットランジ
：123 123(1&23) 123 456
：（）は女性のカウント（ミルコ『ラインフィガー』より）

ホバーコルテ、アウトサイドスピン、 セイムフットランジ、
リバーススピンピボット :123 123 123(1&23) 123(1&23)
（）は女性のカウント（ アルナス『ラインフィガー』より）

　ランジ（Lunge）は、フェンシングの「突き」の意味ですが、セイムフットランジの項で記したように、ライトランジ、レフトランジ、ヒンジとインバーティッドヒンジ、そして、セイムフットランジというように、これら５つの違いを理解するとよさそうです。

7-1.ライトランジの前のステップ例

サイドロック to the Left（フォワードロック）、ランニングジグザグ

7-2. ライトランジの後に続くステップ例

チエックド リバースピボット、バウンスフォーラウェイ、スピンターン

7-3. ライトランジを含むルーチン例

オープンテレマーク、サイドロック to the Left、ライトランジ、
チエックド リバースピボット、シャツセ to Right
：123 12&3 123 123 12&3
（マーカスヒルトンメソッド より）

ルドルフ FA からアウトサイドチェンジ
フォワードロック（サイドロック to the Left）
ライトランジ & チェックド リバースピボット
オープンテレマーク & シャッセ from PP：
：123 123 12&3 123 123 123 12&3
（Luca & Loraine Baricchi ~2008, 2009 Waltz より）

スローアウェイオーバースウェイ、ホバー to PP、
ランニングジグザグ、ライトランジ
バウンスフォーラウェイ、ランニングフィニッシュ
：123 456 123 12&3 123 1&23 123
（王者のステップ；ワルツ by Mirko Gozzoli & Alessia Betti より）

8-1. ヒンジラインの前のステップ例

ダブルリバーススピン、FAリバース & スリップピボット
ティプルシャッセ to Left（シャッセロール）、タンブルターン、
テレスピン、コントラチェック、

8-2. ヒンジラインに続くステップ例

ナチュラルピボット & ルドルフFA の第１歩にリバーススリップピボット
ナチュラルピボット & ルドルフFA 、アウトサイドチェンジ

8-3. ヒンジラインを含むルーチン例

ランニングウイーブ、タンブルターン、ヒンジライン
ナチュラルピボット & ルドルフ FA の第１歩にリバーススリップピボット
：123& 12&3 123 123 123 （『ヒルトンメソッド』より）

クイックオープンリバース、シャッセロール、ヒンジライン、
ナチュラルピボット & ルドルフ FA、アウトサイドチェンジ
：12&3 12&3 123 123 123 123
（Luca & Loraine Baricchi ~2008, 2009 Waltz より）

ピクチャーステップの前後に見られるつなぎのステップ

ピクチャーステップには、
コントラチェックやオーバースウェイのように、男性の比較的正面に女性が位置する場合、
ヒンジラインやスローアウェイオーバースウェイのように、男性の左サイドに女性が位置する場合、
ライトランジ、セームフットランジのように男性の右サイドに女性が位置する場合が見られます。

その際に見られるつなぎのステップ例のいくつかについて整理してみます。

１．左サイドのピクチャーポーズからの解放ステップ例

アウトサイドスピン、ナチュラルピボット
ワルツのホバー to PP、タンゴのドラグ & プロムナードタップ
レフトウイスクに見られるスタンディングスピン（ツイスト・エンディング）

２．左サイドのピクチャーポーズから右サイドピクチャーポーズへ

サイドチェンジ、スウェイチェンジ など

３．右サイドのピクチャーポーズからの解放ステップ例

タイプ of オープンテレマ−ク、チエックド リバースピボット、
バウンスフォーラウェイ、スピンターン

４．右サイドのピクチャーポーズから左サイドピクチャーポーズへ

テレマ−ク、リバーススピンピボット など