カエデの風景 in 2023、その８
４月23日時点で手持ちの欧州のカエデの現状です。
ノルウェーカエデ、ヨーロッパカエデ（Acer platanoides）１
ノルウェーカエデは、外国のカエデの中で最初にタネを入手したものです。
街路樹としても園芸種としても、西洋カジカエデとともに欧州を代表するカエデです。
タネから生長したものが２本、６m 位まで伸びています。
ノルウェーカエデ、ヨーロッパカエデ（Acer platanoides）２
コブカエデ、Hedge maple, Field maple, Common maple（Acer campestre）
野村モミジを挟む２本のコブカエデが車庫の垣根の役割を演じています。
コブカエデ、Field maple, Common maple（Acer campestre）
コブカエデは、日本産のクロビイタヤと姉妹種です。
高い山のないイギリスでの唯一のカエデの自然種だそうです。
ヘルドライヒメイプル、Heldreich's maple（Acer heldreichii）
裂片の切れが深く、葉身の半分以上あるのが特徴です。
ベルベットメイプル、Velvet maple（Acer velutinum）
西洋カジカエデと同じく、裂片の切れが葉身の半分以下であるのが特徴です。
西洋カジカエデ、ベルベットメイプル、ヘルドライヒメイプルの３種のうちの
いずれかのハイブリッドと思われます。
西洋カジカエデに近い葉形ですが、冬芽が緑ではないのでそうではない。
購入したタネに混じっていました。
バルカンカエデ、Balkan-Ahorn（Acer hyrcanum Fisher & Meyer）
数年前の台風塩害とその管理不足で弱っていましたが、
側芽が伸びて葉を見せています。中央の幹は枯れているかも知れません。
フランスモミジ、Montpellier Maple（Acer monspessulanum）１
毎年少しずつ伸びるのですが、何年経ったのでしょうか。
ようやく樹高が 70cm ほどになりました。
フランスモミジ、Montpellier Maple（Acer monspessulanum）２
可愛い３裂片を見せています。
イタリアンメイプル、Italian maple（Acer opalus）
これも、台風の塩害で枯れかけましたが、ようやく大きな葉を見せるようになりました。
ただ、Acer opalus ssp. opalus か Acer opalus ssp. obtusatum かは不明です。
前者が Italian maple, 後者が Bosnian maple と呼ばれます。
欧州の友人から２種のタネをいただき、その後、この１本だけが残りました。
Cretan maple (Acer sempervirens)
塩害にも強く、少しづつ背丈が伸びています。
カッパドキアメイプル（Acer cappadocicum, ssp cappadocicum）
イタヤカエデの仲間で、庭の植木鉢のものは 1m ほどですが、
村櫛カエデ園に植えたものは 5m 以上に伸びています。
ダイバ−ジェントメイプル（ Acer cappadocicum ssp. divergens）
タネを撒いて芽が出て、10年くらいして、20cm まで伸びましたが、塩害で枯れて、
残った小さい方の１本がその後も大きくなれず、生き続けるか枯れるかハラハラします。
欧州産ロベルメイプル（Acer cappadocicum, ssp. lobelii ）
標準種のカッパドキアメイプル変種で、植木鉢に閉じ込められrているせいか、
65cmくらいでなかなか大きくなりません。
チェーシェニックメープル、Zoeschenic maple（Acer × zoeschense）
カンペスタとロベルメイプルのハイブリッドです。
出葉時の赤味がかった葉が特徴的で輝いています。
これも植木鉢に閉じ込められrているせいか、45cmくらいでなかなか大きくなりません。
以上が、４月23日時点で手持ちの欧州のカエデの現状ですが、
カラコギカエデの仲間の タタールメープル、Tartar maple (Acer tataricum)は、
村櫛カエデ園に生き延びているかも知れません。
一昨年、セイヨウカジカエデが枯死して、失してしまいました。
最初はタネをいただき、二回目、三回目はタネを購入して育ててきましたが、
いずれも、私の管理不足で、４、５年目頃に枯らしています。
他には、Red-bud maple（ssp. trautvetteri）、Acer obtusifolium と思われるものも
数年以上育ててきましたが、枯らしてしまいました。
自分の管理不行届を反省するばかりです。カエデさん、どうもすみません。